愚僧小原からの新情報お知らせ

彼岸会とは

お盆法要に続いて彼岸会ついてのお尋ねがありましたので、真宗大谷派の僧侶である私が案内している文を紹介させていただきます。

太陽が真東から昇り極楽浄土がある真西に沈む秋分に、極楽浄土=彼岸に救われ諸仏になられた故人を偲ぶつつ、教仏であられるお釈迦様、救仏であられる阿弥陀如来様対して、そしてこの二如来様に出遇うご縁となった諸仏になられた故人に対する仏恩報謝(ぶっとんほうしゃ)のお参りが彼岸会法要です。

仏教の目的は浄土に生まれ仏になる=往生成仏です。私たちは前世から生死を繰り返してこの世を生きています。後世は生死の苦界である人界に生まれるのではなく、苦は一切なく安楽で、無分別で一切平等、かつ死もない永遠の世界すなわち浄土に生まれるための教えが仏教です。お釈迦様が説かれた八万四千の仏の教えがありますが、唯一阿弥陀如来様のみ修行することも出家することもできない私たち凡夫を、阿弥陀如来様の「全ての人を無条件に平等に分け隔てることなく救う」という誓願(本願)のはたらきで極楽浄土に救い摂ってくださるのです。

今ここに、阿弥陀如来様に出遇い、大慈悲心(本願)を賜りお任せすることで後生の一大事である出離生死を解決して後世のことは心配することなく、苦悩を乗り越えて生き抜くための励ましとお護りを賜ります。ですから、日の善し悪し、方角、干支、占いなど迷信に振り回されることはなく、現世の人生をあるがままそのままを受け止め、一日一日を大切に生きることが大事です。

阿弥陀如来様、お釈迦様のお慈悲に讃嘆して感謝、そして諸仏になられた故人に対しても仏様として敬い感謝のお参りをしましょう。

                                     南無阿弥陀仏