愚僧小原からの新情報お知らせ

直葬、炉前読経で法名は成就しない、直葬のデメリットです

法名は仏名です。直葬では成仏していただけません。

私は直葬(火葬式)の炉前読経をお願いされる時に、法名授与を依頼されることがあるのですが、故人に対して葬儀なしでもせめて法名(他の宗派では戒名、法号)ぐらいはつけてあげたいという気持ちは尊くよくわかりますが、法名が活きない、成就しないことをお話しています。

仏教の第一の目的はを仏様に救われ、往生成仏することです。後生はお浄土に生まれ往き仏になることです。法名は仏名です。生前、どのようなお方だったか生前の遺徳を偲んで、どのような仏になられるかを考え、仏として讃え敬いおつけさせていただいています。生前に法名をいただく場合もありますが、そのような方は門徒(他の宗派では檀家)になられていますので、私が仏事サポートを対象としている方と違いますので、ここでは説明しません。

私どもの宗派では、阿弥陀如来様の大慈悲心を賜り、極楽浄土に往き成仏して諸仏になりますので、その仏名が法名です。直葬ですと、葬儀なしで僧侶による往生成仏のお取り次ぎがないですから、往生成仏していただけないのです。炉前読経では往生成仏のお取り次ぎはできないのです。ですから、法名が活きない、成就しないのです。ただし、法名をつけないと往生成仏しないというわけではありません。出家も修行もできない我ら凡夫を凡夫のままで、無条件に分け隔てなく、生き様、死に様関係なく極楽浄土に救い摂り成仏させてくださるという阿弥陀如来様の大慈悲心を讃え感謝して賜るかどうかが肝心なのです。阿弥陀如来様を信じるかどうかが信心ではなく、無条件、無償の救いをご恩として感謝して賜りお任せするのが信心で、その信心で阿弥陀如来様に摂取され極楽浄土へ往き成仏させていただけるかが決まるのです。阿弥陀如来様の 救いは権力、財力等関係なく、貧富、賢愚、地位など一切問わずの無条件、無償の救いですから、法名有り無しは関係ないのです。法名は、阿弥陀如来様の大慈悲心を讃え感謝して賜り諸仏となり、お釈迦様、阿弥陀如来様のお手伝いをどのような諸仏になってするかの決意表明のようなものです。

私は、炉前読経、法名授与のお布施をいただく以上、金額の大小にかかわらず僧侶としての役割を果たしたい思いから、往生成仏の説明をして、火葬後49日法要をすることをお勧めし、49日葬としてその時に往生成仏のお取り次ぎをさせていただくお話をしています。49日まででしたら、まだ現世と同じ迷いの世界、人界には生まれ変わっていないので間に合うのです。出費負担で直葬にした方でも、法要お布施での対応ですので、お役に立ててると思っています